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第33回 無限会書展  新井狼子展

会期:2016年3月10日(木)~ 3月14日(月)
   11:00 ~ 18:00(最終日 17:00まで)
 
会場:田中八重洲画廊
   東京都中央区八重洲1-5-15 田中八重洲ビル1F
       Tel :03-3273-6208
 

第67回 札幌墨象会展 

併催 新井狼子・佐藤大朴・塩田慥洲遺作展

会期:2016年3月30日(水)~4月3日(日)
   10:00 ~ 18:00(最終日 16:00まで)
 
会場:札幌市民ギャラリー 2F
   4室・5室・ホール

   北海道札幌市中央区南2条東6丁目  

     Tel :011-271-5471

    

新井狼子 個展・グループ展記録

1980/06/24~06/29  佐藤大朴・新井狼子書展 銀座 秀友画廊

1982/02/08~02/14  狼子・「自餓外道」の世界 新橋 くらまえ画廊
1986/07/28~08/03 新井狼子個展 新橋 くらまえ画廊

1988/5/10~5/15  河童展 熊谷守一ギャラリー
1989/10/10~11/03  新井狼子・書画展 空想の森美術館
1991/01/10~01/24  佐藤大朴遺墨展 新井狼子小品展  新橋 くらまえ画廊
1991/08/01~08/06  新井狼子・書画展 金沢ラブロ
1992/05/27~6/14  個展新井狼子「混在する記号」 ギャラリーTanton
1993/03/26~03/31  新井狼子書画展 金沢ひろた美術画廊
1993/04/02~04/07 新井狼子書画展 寺井ひろた美術画廊
1993/05/06~05/11 新井狼子書画展 松山市ヒロヤ画廊
1994/11/17~11/26 新井狼子書画展 浜松市ギャラリー道とく
1995/08/01~08/11 新井狼子を囲む10人の書展 札幌アム・アートギャラリー
1995/09/06~9/11 新井狼子・書画展 福井新聞社ギャラリー
1996/11/18~11/17 新井狼子展 JRゆふいん駅ホール
1996/11/20~11/30 新井狼子・書画展 アトリエ西宮

1997/02/25~3/16 新井狼子交遊作家作品と手紙展 羽黒洞木村東介
1998/02/26~03/04 書の野人新井狼子書業展 戸田市文化会館
1998/10/15~10/20 無為の表現展 戸田市文化会館
1999/04/04~4/14 新井狼子小品展 ギャラリー半蔵門
1999/05/22~6/13 書・新井狼子小品展 京都テラ
2000/10/18~10/28 狼子書画展 内村ギャラリー
2001/6/21~6/24 新井狼子書業展 京都テラ
2001/12/~2002/1/26 新井狼子展 スイス チューリヒ青雲堂
2002/5/23~5/28 新井狼子書業展 戸田市文化会館
2002/12/03~12/09 新井狼子「ここにこそ書はいきている」展 大崎ウエストギャラリー
2003/5/13~5/25 新井狼子書画展 京都テラ
2004/01/17~2/1 新井狼子書画展 ノイエス朝日
2004/11/03~11/07 新井狼子展「命を仏さんにあづけて」 大阪絵手紙ホール
2005/6/7~6/19 新井狼子遺作展 京都テラ
2006/03/01~03/06 新井狼子遺作展 戸田市文化会館

2015年2月25日~3月5日  新井狼子 没後10年展 銀座煉瓦画廊

新井狼子の字と筆

 

 新井狼子は、書を売り物にすることに激しい抵抗をしている。書は金もうけの手段でなくて、自分を表現するものだという、厳とした哲学を特っているから。だから、新井狼子にとって、いい字とは、うまく書こう、などという意識を持たないで書かれた、裸の文字だ。本能的に裸になれる子供の字、裸になれない大人が、天分と努力でそれを乗り越えたときに見せる字、芸術の達人たちの自我を超えた字など、あるものが、ありのままに出た字に魅かれる。

 書は、自分との葛藤だ。心の中のどろどろしたものから、ふっと技けた自分になった時、いい字が書けると思う。それは、美、という衣をまとった文字に対する反発でもある。文字の中の作為や欺瞞、嘘といったものを排し、そこに真実を認めたいと思う。しかし、字を書くとき、いい筆を使うと、筆がいい字を書いてしまうので、嘘がつきやすい。それが嫌なので、新井狼子は、独特の筆を使っている。もちろん市販のものもあるが、草の根っこや、孔雀の羽根、棕櫚のほうき、耳かき、毛ばたきなどが、新井狼子の手にかかると、筆に化けてしまう。まだまだ煩悩を抱えた自分との闘いは、こうした筆との闘いでもあるのだ。この格闘の中から、自分がさらけ出される。

1984年12月発行 季刊「銀河」別冊手紙より引用

 

 

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